現代のナンバーワントランペッターと呼んでも差し支えのないファブリッツィオ・ボッソ。彼の2枚目のリーダーアルバムを紹介します。
昨年よりファブリッツィオ・ボッソが参加したアルバムが立て続けにリリースされ、このトランペッターの魅力にはまってしまた方も多いと思います。僕も当然その一人です。
今回紹介するアルバムはボッソの2枚目のリーダーアルバムです。彼ほどのタレントがまだリーダーアルバムが2枚しかないなんてちょっと信じられないのですが、実は彼はリーダーにあまりこだわっていません。それどころかリーダーよりサイドメンとして自由にプレイすることを望んでいるようです。ですので今回満を持して発表したリーダーアルバムです。
アルバムのたすきにもあるとおり、60年代のハード・バッピシュな雰囲気が充満したアルバムです。そういったプレイ・スタイルも僕らがボッソにはまる要素ですね。
ハービー・ハンコックのオリジナルからスタンダードまで、そしてリー・モーガン、フレディ・ハバードのオリジナルを取り上げています。トランペッター、ファブリッツィオ・ボッソならではの選曲でしょう。ウエス・モンゴメリーのヒット・チューン「ロード・ソング」なんて曲を演奏しているのも面白いです。
ファブリッツィオ・ボッソの魅力を僕なりに考えてみました。彼のパフォーマンスはただ単に60年代ハード・バップの再現かというとそうではありません。うまくいえませんが「スピード感」が60年代のものとは違うのではないでしょうか。これはスローなナンバーでも感じます。
そして常に爽快なプレイであるということです。黒人のプレーヤーの粘りのあるプレイとは違って、あくまでストレートで明るい演奏です。どこかウエスト・コースト・ジャズに通じるものがあります。
なおつきあっているメンバーもボッソのお気に入りのメンバーです。ピアノのマイク・メリロのサポートがよいですね。ベース、ドラムもいつものメンバーでファブリッツィオ・ボッソを盛り上げています。
現代のジャズ・メッセンジャーズそれもとことん明るいメッセンジャーズです。ファブリッツィオ・ボッソの音のシャワーを存分に浴びてください。
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